きると
CLOVER

◇DATA◇
発売:2005年12月16日
DVD-ROM1枚 ボイスはメインヒロインのみ
ジャンル:アドベンチャーゲーム

原画:
CARNELIAN / すぎやま現象 / 西脇ゆぅり
シナリオ:
片桐由磨 / 西貝言羽 / オズケイイチロウ

―この小さな島で、貴方と紡ぐ夢と恋のきると。

青い海の真ん中に浮かぶ小さな島、リプル島。
主人公のタクミは、この島で行なわれる、アマチュア界では最も有名なファッションコンテストに参加するために
この島にやってきた。
コンテストのルールは、この島にいる女の子から一人をモデルとして選び出し、彼女に最も似合う洋服を作るというもの。
優勝するために最も必要なのは、技術ではなく、その洋服に込められた想いだという。

コンテスト本戦までの期間をタクミが生活することになったのは、美しい管理人エナの営む下宿。
下宿には、タクミと同じようにコンテストで優勝を狙うデザイナー、アイリとキリエ
モデルとしてコンテストに出場するためにやってきたカナミとファビアン(※ファビアンは男)がいた。
その他、この下宿にいろいろな物を配達してくれる、雑貨屋の娘ミズキ。
海岸で見かける不思議な雰囲気の少女、シア。
こういった面々と生活を送りながら、タクミは洋服を作るための材料、アイデア、そして想いをこの島で探すことになる。
『本当の彼女を見つけ出す』ために。

   総評:6.5点
■シナリオ ・・・5点
コンテスト予選(=モデル決定)までに恋を育み、本戦までにラブラブして、エンディングというのが基本の流れ。
予選までの間はお互いが相手を探っている感じなので、普通に友達として仲がいい二人。
モデル決定〜本戦では、各ヒロインごとになんらかの事件が発生。
それを乗り越えて、エンディング。
全てのヒロインが綺麗にこの枠にはまるため、非常にわかりやすいシナリオです。
悪く言えば、予想でき過ぎてあまり驚きがない。平坦。
「なんらかの事件」がヒロインごとに違うとはいえ、その事件もそれほど大したものではなかったりするので
無事乗り越えても、それほどの達成感がありません(^^;
予選までの段階で、事件の伏線をちょっとだけ匂わせてるんですけどね、それもちょっとすぎるのかな。
シナリオが短めなのでいろいろ盛り込めなかったのかもしれません。
(2周目以降は、ヒロイン一人につき既読スキップ使用で3〜4時間)
なんか、もっと山あり谷ありな感じにして欲しかったです。

ただ。
特殊な位置付けにあるシアのみは、他のヒロインとはちょっと趣の違うシナリオです。
全体的にワクドキ感があって良かった。
一番面白いのはシアだと思うので、最後まで諦めずにプレイして下さい*
(シアは、最後にしか攻略できません)

各ヒロインのシナリオ間にネタバレがありますので、プレイ順に注意。
必ずそうしないと理解できないということはありませんが、お勧め順序は
アイリより前にキリエ
カナミより前にミズキ
ちょっとでもシナリオの面白さを上げたいなら是非!

カナミは最後の方がいいかな?と攻略時に思ったけど、全部終えてみると、別に最後じゃなくてもよさそうです。
思ったほど、核心には触れていなかったみたい(^^;
そうなると、カナミシナリオであれだけ印象的だったアレの正体が気になりすぎます。
描写不足だね。チラ見せして放置された。

そんなわけで、シナリオは平凡でした
基本、平和なラブストーリー。
発生する事件の難易度、精神的レベルは低め。

シナリオで特筆したいのは、クセ。
片桐氏担当のシナリオ(アイリ、エナ、シア)は、当て字のような表現が多用されています
  例)揶揄かう  微笑う  凝視める  先刻と書いて「さっき」
普通、あまり見かけないので読めない(読みづらい)漢字も多いです。ふりがなはありません。
  例)鸚鵡返し  戦慄く  穿つ  胸の裡  攫われる  翳る  逡巡
「〜と問うた」と突然文学調になるのも気になる…。「尋ねた」でいいじゃん。
相性の問題ですが、気になる人はかなり気になるでしょう。私は気になりました。
他のお二人のシナリオは普通に読みやすいです。

あと、誤りだという認識のない誤字や誤表現もいくつか。(誰のシナリオと限定することなく)
「エナさんには叶わない」「アイリの鳴き声」
力不足と役不足の使い分けが各所でできてないように思えてならないのですが、ここは役不足でいいのでしょうか…?
校正し甲斐のあるシナリオでした(^^;

「自慢じゃないが。眼はいい方だ。
 しかし何度叫んでみても、アルらしい叫び声は返ってこない。」
…て、直したくてしょうがないですよ!(爆) 前後が合ってな〜い。

■絵 ・・・7点
今回は原画が3名構成。
お三方それぞれ絵柄は結構違いますが、塗りが統一されていたためそれほどの違和感はありませんでした。
塗りは、ROOTと比べると随分淡い感じですが、作品の雰囲気には合ってます。
お三方ともお上手で可愛らしいのですが、西脇氏の絵柄が不安定なのは正直気になりました。
立ちグラ、イベントCGで顔立ちに差があります。
結局カナミは別にロリではないのか?デフォ立ち絵はロリロリなんだけどなぁ…。
逆にキリエは、イベントCGによっては突然ものすごく幼くなったり。
西脇氏は一枚絵でとても魅せる絵を描かれると思うので…ちょっと残念かな。
綺麗だけど何かが物足りない印象は、全体的にありました
CARNELIAN氏の絵はいつも、動きのある絵柄におぉっと思うのにそういうのが少なかったり。
背景のないCGが何枚かあったのも気になりました。
グラデーションだけなのはなんか、手抜きにも見えるしなんだか物足りないですよ。
(見直してみるとそれほど背景無地のCGはなかったんですけど、やたら印象的なのでやっぱマイナス点かな)
何だろう??何か物足りない感じがするのは…臨場感のある絵が少ないことかな??
背景はとても綺麗
可愛らしい島の雰囲気がよく伝わってきました。
システム背景も凝ってて可愛かったです。

せっかくいろいろな服を着た立ちグラがあるんだから、EXTRAに立ちグラも保存されれば良かったのにと思います。

イベントCGは差分抜いて113枚、HCG率36%。シーン数は17でした。

■システム ・・・8点
基本は会話選択式の普通のアドベンチャー。
それに、行き先選択も加わります。
行き先選択は、各ヒロインの居場所がわかるので失敗することはないでしょう。

もう一つ、きるとの最大の特徴はアイテム合成システム
日々のイベントの中で集まる材料や道具を二つ組み合わせて、一つの材料や道具を作り出す。
これを繰り返してレベル(ランク)の高いアイテムを作ることが、予選突破、グランドエンド行きを左右します。
合成に失敗するとランクが低いものに戻ったりしてしまうのでなかなか難しい。
拾えるアイテムの数も限られてますし。
ただ、一度挑戦した組み合わせは確認できるようになるので、同じ失敗は繰り返しません。
合成のヒントも、やや婉曲的ではありますがちょっとずつ集まります。
そういうのメモして(図書館でも見れますが)繰り返せば覚えるかな?
どのヒロインも、同じような合成してれば大丈夫です。(正直、マンネリ化)
もう少し、拾えるアイテムの数に余裕があれば、いろいろ試して楽しめのかなと思います。
数が少ないから失敗が恐くて、自分でしづらかったので(^^; ←攻略見た人/死

基本的なシステムは整備されてました。
セーブやロードはボタン一つで呼び出せますし、各種設定もファンクションキーに割り当てられてます。
欲を言えば、オーガストのようにファンクションキーの機能一覧が参照できればGood!
ちょっと不安になりながらファンクションキー押してましたので。(マニュアル見るのめんどいんですもん)
キーボードワンプッシュでバックログが参照できないのは、かなりマイナス。
このためだけにタブ握りなおすのはめんどいのですよ。(キーボード&タブユーザーなもんで、すいません)

セーブはノーマルが100箇所、クイックセーブ1箇所、クイックリターン(前の選択肢に戻る)が1箇所、
クイックマップ(前の場所選択に戻る、かな??)が1箇所、オートセーブが1個。
クイックセーブ以外のクイックシリーズは、いつ行なわれてるかよくわかりません(汗
フルコンプ後なのにクイックリターンがエナの選択肢っておかしくない??
オートセーブは、最初にクリアしたアイリで残ってたし。
気にするなってことですか。
ま、セーブ数には困りません。

システムボイスが多数採用されており、ゲーム起動時のメーカーロゴ、ロード時、セーブ時、終了時等、ヒロインがしゃべってくれます。誰の声にするかは一人を選ぶかランダムか。私はランダムにして楽しんでました。

■音楽 ・・・7点
毎度おなじみ、ORBITの音楽担当はKIM'S SOUNDROOM。
今回は主題歌にElements Gardenが加わっていたようです。
主題歌『青空の彼方へ』は、誰もが聞いたことのある民謡『グリーンスリーブス』のアレンジ。ケルティックな雰囲気満載。
ケルトの雰囲気を出したかったようで、BGMにもケルト調なものがいくつかありました。
基本はオーケストラ曲。総曲数は20。うち、ボーカル曲1。
全体的に欧風ではあったかな。結構良かったと思います。
ゲームの世界観(シナリオ描写)に欧風要素があまりなかったのがもったいない感じ。

■総評 ・・・6.5点
ちょっと期待はずれ。
売り文句だった「お洋服萌え」に期待していたんですが、思ってたようなお洋服要素はなかったです
アイテム合成じゃなくて、自分でヒロインをコーディネートできれば面白かったのにと思ったり。
ヒロインの衣装はちょこちょこ変わるけど、自分で考えたものは最後のコンテスト服だけなので
デート服はそれほど印象に残りませんでした。
絵は綺麗だけど、何かが物足りない。
シナリオはわかりやすくて平凡気味。
全体的に「何か物足りない」という感じでした。雰囲気は良かったんですけどね。

■お気に入りキャラ : キリエ、ミズキ
性格、声がいいのがキリエ。ミズキはシナリオが良かったので好きになりました。
優等生風だけど、実はかわいらしいキリエ。ちょっとしたいじわるが可愛いですね。
ミズキは恋していく過程がちゃんと描かれたシナリオで良かったです。
一番好きなシナリオはシアなんですけどねー*

2006.02.01

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