あかね色に染まる坂
feng

◇DATA◇
発売:2007年7月27日
DVD-ROM 1枚

主人公以外フルボイス
ジャンル:ドラマティックADV

原画:和泉つばす 涼香 なちゅらるとん
(サブ)澤野明
シナリオ:サイトウケンジ

全国2千万のツンデレファンと
わりとそんなでも無い人達に贈る ドラマチックツンデレ許婚&妹AVG


学校からの帰り道。
いかにも怪しい風体のバイク男に追われていた少女を、とっさの機転で救った準一。
かなり普通ではなかったその救出方法に、少女は怒ってしまったが。
翌日、準一のクラスに転入してきた少女…片桐優姫は、その追われていた少女であった。
しかも、親が決めた許婚だという。

日本を代表する権威である片桐財閥の娘であった優姫と準一の婚約を良く思わぬ者も多くおり、
準一と優姫、そして二人の周囲の人たちの日常が変わっていく。
二人の婚約関係は、一体どのような結末を迎えるのだろうか?

総評:7

完全に絵買いだった本作。
まぁ、かわいい女の子とのドタバタを楽しむキャラゲーかなと思って買ったのですが、意外とそんなことはなかったです。ちょっとサスペンス風味…かな?いろいろとドラマチックすぎて受け入れきれなかった部分もありました。
でも、単純なキャラゲーで終わるよりずっと良かったのではと思います(私的には)。
ちなみに、私は前作『青空の見える丘』未プレイなので、その辺の比較はできておりません。あらかじめご了承下さい。

■シナリオ ・・・6点
本筋は、一応お金持ちらしいが三枚目の主人公に突然、大金持ちお嬢様の許婚ができて、
密かに想いを寄せていた妹や腐れ縁のクラスメイトとの関係が変わっていく、というよくある設定。
でも、総評に書いたとおり、意外とキャラゲーではないというところが大きなポイント。
ただ学園生活でドタバタするわけではなく、そこに、学園よりも広い世界での黒幕(経済界への影響を考えている人たち?)を登場させています。
そして、主人公は許婚関係を破棄させようとする黒幕たちと、時には命を懸けた戦いをしていくのです。
「命を懸けた戦いってそんな大げさな!」という感じなのですが、本当なのです。
その大げさな展開が、日常の軽い雰囲気(普通の学園モノ)の中で浮いてしまって、「おぃおぃ」と思ってしまったような気がする。
悪い意味でドラマチックすぎるというか…うーん、つまらないとか寒いとかではないんですけどねぇ。
とりあえず、大げさなドラマチックを不自然でなく展開させるために、お金持ちという設定は大変有効のようでした。
なんでもできるもんね、この人たち!(笑)

まぁ、臭いドラマチック展開はこの作品の売りということでいいにしても、いくつか気になる点がありました。
最初に、優姫とはデートをいっぱいして写真を撮らなければならない!という指名を与えられたのに、その描写は数回しかなかったなというのが一点。黒幕との戦いに重きを置きすぎて、普通にラブラブなイベントが少なかったのかな。

所々にいろいろなネタを仕込んでいるのは良いと思います。知ってる人はニヤニヤできるから。
ただ、あまりオタ的なことを熱く語られるのは、いかにもマニアックで嫌だなぁと思ったりもしました。
あとは文のクセかなぁ。あまり頭の良くなさそうな文章でした
普通は「とても」で修飾しないものをやたらと「とても」で修飾するとか、その日本語ちょっとおかしいよねというのがちょこちょこある。
ライター自身、結構2chとかそういう系が好きな方なんじゃなかろうかというのが勝手な予想。

主人公は三枚目という設定でしたが、立ち絵が割とかっこいいのでそんなに三枚目っぽくなかったです(笑)
文面で三枚目っぽい表現があるので、モテモテ完璧男じゃないんだろうなっていうのはわかりましたけど。
ただ、喋り方は変態っぽいです(ぉ
「ぐひひ」「でへへ」「ぐふふ」「むふふ」「うへへ」…これ全部、普通に会話中に発してますから;
立ち絵がかっこよくなかったら、かなり印象悪かったかも…。
でも、あの立ち絵でお笑い担当キャラだったら、実世界では相当モテるだろうというのが乙女的感想。
全然、冬彦(準一の親友。モテモテ完璧男という設定)より好きなタイプですわ!

エチイベントは各ヒロインに3回+1回(特定条件を満たすと、おまけに追加)用意されていました。エチメインではない作品なので十分かな?
(優姫は2回+2回、ミコトは1回+2回)
完全に和姦。衣装は制服・私服ですが完全に脱いじゃうことが多いのでフェチ要素は少なめ。
おまけで追加されるものは、コス要素あり。
ズームを使うことなく、1シーンで2,3枚のCGを用意していました。好感触。
ズームを使う場面もあるのですが、拡大しても画質が落ちないのがすごいと思った。

シナリオは章立て構成で、なんと2クール、24〜25話もあります。結構長くて大変。
(分岐で上手にセーブを取れば、それほどコンプも苦ではない。スキップ速いし。)

誰かをクリアすると隠しヒロイン・ミコトシナリオが登場。
どうも、前作ファンのためのシナリオのような気がしました。私にはわかりづらかった。

■絵 ・・・8点
絵買いだっただけに、期待していた絵。
購入前は和泉氏の絵の方が好きだったんですが、プレイ後は涼香氏の絵の方が好きになりましたー。
和泉氏の絵も綺麗なんですけどね、角度によってイマイチなことが多かったです。あと、頭身バランスがおかしいとか。
涼香氏の絵は安定してた。
なちゅらるとん氏の絵も安定してました。つかさのキャラ的なものもあって「かわいい!」と思いづらかったのがもったいないところかな。
そんなわけで、CGレベルは高いです。線も細くて綺麗。
何回か、メッセージウィンドウ消して塗りを研究したりしたw

そういえば、彩色にLump of Sugarの協力があったようです(スタッフロールのグラフィック担当に社名アリ)。
Lumpの塗りも綺麗だからなー 確かに合ってるかも。

イベントCGは差分抜いて100枚、HCG率50%。イベント数は、おまけを含めて23。
背景CGも綺麗でした。

■システム ・・・6点
行動・セリフ選択のみの普通のADV。
オート、スキップ、メッセージログ表示などの基本機能は完備。ログ表示はキーボード対応。
特に変わった機能はないですが、不快に思うものもありませんでした。
スキップは速くて快適。
セーブはノーマル136個、クイック1個。
表示はプレイ日付とサムネイル、第○章とサブタイトルの表示。
シナリオが章立て構成なのですが、1話終わるごとに「セーブしますか?」と尋ねられる、ちょっとRPGちっくな気配りあり。

毎話、次回予告が入るのは章立て構成を際立たせて良かったです。これぐらいは鬱陶しくはない。
でもデフォルトだと、毎話OPムービーが流れるという非常に鬱陶しい仕様でした。これはもちろんコンフィグで解除させて頂いた。

一番変わっていたのは、エチイベントの挿入方法でした。
通常シナリオの中に組み込まれておらず、各話終了後にサブストーリー的に開始します。
(湊のみ、1回はシナリオの中で開始)
たぶん、最後の選択肢でサブタイトル(?)選択しなければ発生さえしないんだろうなと。
コンシューマバッチコーイ☆な構成でした。すごいな。
お話の流れの中で展開しない分、ちょっと不自然な気はした。

■音楽 ・・・7点
総曲数は27(アレンジ含む)。曲名から察するに前作からの流用があるような気もします。
ボーカル曲はOP曲『せつなさのグラディション』(歌:橋本みゆき)とED曲『あかね色に染まる坂』(歌:ちかちゃん)。
OP曲の作詞家さんは、いくつかアニメ系の主題歌も手がけたことがある方らしいです。(私はよく知らない;)
ポップ&可愛い感じの曲。ムービーにも合ってて良かったかと。
ED曲は一般的な歌謡曲調で、耳に馴染みやすかったです(←私基準)。
EDっていうとバラードが多いですが、これはロックで元気な曲調です。シナリオがオールハッピーエンドだからいいかな。

BGMは、全般的に普通のゲーム音楽という感じでした。シンセサイザー音が主。
なんとなく、Navel作品で使われる音楽に近い印象です。

■総評 ・・・7点
キャラゲーで地雷でもいいやと思って買ったので(←嫌な覚悟)、思ったより楽しめて良かったです。
ものすごく作り物っぽい(割とご都合主義)サスペンス展開を受け入れられれば、良作。
前作と似た設定だと聞くので、前作プレイ済みだったら「同じやん!」て思うのかもしれないですけどね。
絵が綺麗なのはもちろん、CVさんも皆さんお上手で安心して聞けたので快適にプレイできました。
すごく好きな絵だったので、原画陣の今後の活動も気になるところ〜。

■お気に入りキャラ:なごみ
             名前と違って、全く和めない電波系クールキャラ。そして強い。
             会話が楽しいのと、デレるとかわいいのでお気に入り。

             全ヒロインのお気に入り度ランキングは なごみ>湊>優姫>>観月>つかさ>>>ミコト。
             クールな妹(湊)を初めて見たんですが、なかなか良かった!CVさんの声も好き。
             優姫は、湊ルートで輝いていました。いい娘。

■お気に入りシナリオ:なごみルート
              メインシナリオは優姫ルートだと思うのですが、前述の「臭いドラマチック展開」要素が非常に濃くて
              受け入れきれなかったので、次に核心に迫っている気がするなごみルートがお気に入り。
              キャラ的にお気に入りななごみが一番かっこよかったのもこのルートですし。
              湊もキャラが好きでしたが、近親関係を受け入れられなかったのでシナリオ評価は低めです。

2007.12.02

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