アメサラサ 〜雨と、不思議な君に、恋をする〜
CUFFS



◇DATA◇
発売:2007年4月27日
DVD-ROM 1枚 主人公以外フルボイス
ジャンル:ADV

原画:カントク 兼清みわ
シナリオ:市川環 風間ぼなんざ

――晴一の学園生活は平凡で、いつもと同じ毎日が続いていく。
   誰かを好きになるという、小さな、けれど複雑な鍵を手にするまでは・・・

子供の頃から異様な雨男体質に悩まされてきた主人公、晴一(はるいち)。
感情の変化と共に雨を呼んでしまうのだ。
その体質のせいで学校では体育会系の部活への入部を全て断られ、仕方なく文芸部に所属している。
入りたくて入ったわけではない部活。地味で、平凡な学園生活。

そんな晴一の生活を変えたのは、一人の転校生だった。

総評:5

柔らかい絵柄に惹かれて購入。管理人の初CUFFS作品となりました。
作風としては、OHP紹介ページのイメージ通りに穏やかで優しい物語なのですが、穏やか過ぎてちょっと物足りなかったかもしれません。

■シナリオ ・・・6点
同じ学校の女生徒と交流を深めていく、シンプルな学園ラブストーリー。コメディ要素はありません。
普通と違うところを上げるとすれば、少しファンタジー要素が入っているところ。
OHPで配布されている体験版をプレイするだけで予想はつくし、サブタイトルにもなっているのですが、
転校生の霖が不思議な存在なのです。
霖の正体が何かということは初期段階で大方予想できるので、「霖って何なの?」と思いながら読むというよりは
「あぁ、だからかー」と裏づけをしながら読む感じでした。

「シンプルな学園ラブストーリー」と書きましたが、本当にシンプルなお話
賛否両論あるとは思いますが(“否”が多いかな?)、描かれた学園生活が本当に普通で、シナリオの起伏がほとんどありません
私は、そこまで否定的には思いませんでした。
リアルな学生の恋愛を描いているな〜という感じで。
大した事件は起こらないけれども、側にいる異性に惹かれていくって…誰にでもあることですよね?

そんなわけでシナリオの雰囲気は嫌いではないんですが、霖以外のルートに進んだ場合に
霖の正体に触れる描写が希薄だったり、展開が突然だったりするのは気になりました。
あと、シナリオとCGが合ってないとこが多々あったのも。

意見を言うとすれば…
晴一が雨男体質である理由は明らかになるし、霖の正体も描かれはするのですが、
もっとこの不思議体質をシナリオに活かせられたら、良かったんじゃないかと。
雨を活かしたイベント、何もなかったですよね。雨の中で笑う霖のCGがあったぐらい。
光羽との部室イベントも雨のおかげかもしれないけど…うーん、やっぱもっと雨の要素があっても良かったような。
感情の変化で雨が降ることはわかったけど、イマイチ、晴一と霖の心の繋がりは描かれてなかった気もします。
その辺をもう少し書き込めば、シナリオの短さについて批判されることもなかったのではと。
あと、倖の設定は突然すぎるような…。なんかもっと、他になかったのかな。

なお、エチ度は薄め。回数が少ない上に、至って普通のエチィです。
主人公が衝動的に迫ることが多すぎる気はしました。そして、どっちかというと早r(以下略)
入れてしまえば、中○し率100%だったりします…。つか、せめて断れよ。若さなんて理由になりませんぜ!

■絵 ・・・5点
原画はカントク氏、兼清みわ氏の2名構成。
絵柄は結構違いますが、塗りが統一されてたのでそんなに違和感は感じませんでした。
柔らかい塗りのCGは、発売前から見ていた通り綺麗でした。

イベントCGは差分・立ち絵抜いて76枚、HCG率30%。イベント数は9。
シナリオの項にも書きましたが、エチ度薄めで、差分もあまり多くありません。

ちょっと枚数が少ないなぁ〜〜〜。
あと兼清氏の絵柄はポーズに堅さが残ってる感じでちょっと惜しいかも。

枚数が少ないといえば、背景CGも素材不足という印象を受けました。
シナリオの項で述べた「シナリオとCGが合っていない」は、背景切り替えタイミングの誤り、描写と立ち絵の差異(文字上は「私服」なのに立ち絵は制服、「曇り」と言っているのに雨の風景、ビニールシートを持ってきたとわざわざ言ってたのに、CGでは芝生の上に直座り など)の他に、「お祭りの場面なのに神社の遠景が普段通り」というのがありまして…どうなのと。バッドに進んだ際に見える霖のCGも変だったなぁ。霖ルートだとはまってるけど、他ヒロインのバッドには、風景も天気も合ってない。

■システム ・・・5点
オーソドックスな選択式ADV。
セーブ数はノーマル50、クイックが5。
プレイ日付・時刻とセーブ時のメッセージボックス内の文字を10文字保存。サムネイルはそれぞれに付きます。
使いやすいとは言いづらいレベルですが、シナリオが長くないためにそれほどセーブ・ロードをしなかったので
あまり苦には感じませんでした(^^;
50個のノーマルセーブは改ページできず、縦にずらーっと並ぶので、たくさんセーブをする場合は管理しづらいかも。
バックログがセリフ48個分しか保存されないので、長くスキップした後の復帰時に「さて、どこまで進んだんだっけ」と
戻って確認したい時などはとても不便でした。

コンフィグで調整できる項目が少なく、文字表示スピードの調整ができないのはちょっとなぁと思いました。
デフォルトの速度(というか、変えられないですが)が速めなので、音声に合わせて読みたい人には不評そう。
既読判定の設定が結構キビシめで、明らかに同じシナリオなのに別シナリオ扱いをされているものが多く、差分回収がめんどかったです。

基本的な操作がキーボード対応しているのは○。

■音楽 ・・・6点
ボーカルはOP曲『アマオト』とED曲『七色の空』。いずれも歌はDucaさん。
いい意味でパソゲの主題歌っぽくなく、私は好きでした。なんというか、一般的な歌謡曲調ですね。
収録曲は全17曲。ピアノ曲が多めで、優しい作風に合っていました。
でもやっぱり数が少ないかなぁ。なんか、いつも同じBGMを聴いていたような…。気のせいですか。

■総評 ・・・5点
まったりまったりな学園ラブストーリーとして見ればそこそこ。
創作物として胸躍る展開を期待してはいけない。
CUFFS作品は前者が多いようなので、問題ないのかな?
せっかくファンタジー設定を入れ込もうとしたのに、足りなかった感じがしたのでどうかなと思ったんですが。
フルプライスにしては物足りないボリュームなので、シナリオや攻略ヒロインがもっと多ければ…と思います。

■お気に入りキャラ:
             …かなぁ? 霖のためのゲームという感じがするし…。
             でも不思議ちゃん設定は予想できる程度のものだし、ぐっとくる展開があるわけでもないので、
             正直、そんなに印象には残りませんでした。
             でも、こういう明るい女の子は友達にいいなぁーと思った。
             明るいキャラとしては光羽も好きですが、シナリオがやや可哀相だった(扱いが悪い?)ので総合評価ダウン。

■お気に入りシナリオ:霖ルート
              やっぱり霖かなぁ?(これまた微妙な判定)
              バッドらしきルートの終盤にある、霖が晴一を救けるシーンは、TRUE前に合った方が盛り上がる気はしました。
              全ヒロインに言えることですが、ENDを2種類用意した意義がちょっと微妙です。

2007.05.13

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