ef - the first tale.
minori

◇DATA◇
発売:2006年12月22日

DVD-ROM 1枚 フルボイス
ジャンル:インタラクティブ・ノベル

原画:七尾奈留、2C=がろあ
シナリオ:鏡 遊、御影

―おとぎ語は、ひとつじゃない。

かつて、震災と大火に見舞われた町、音羽。
復興した今は、ここが日本であることを忘れそうなくらいの西洋風の町並みが美しい都市だ。

その町の、とある教会で。
長い間誰かを待っていた女性・優子は、クリスマスの夜に、ついにその相手との再会を果たす。
彼と離れていた数年の間に、優子は多くの経験をした。
そしてその中で生まれた出会いが、今の優子を作った要素でもある。

優子は、この町で出会ったある若い男女の物語を静かに語り始める。
かつて彼女が通った、そして彼と出会った学園、音羽学園の生徒たちの物語。

総評:7.5

二部作となる『ef - a fairy tale of the two.』の第一部。
群像劇・映画的な演出といった、一般的なギャルゲーとは一線を引く作風が魅力的な作品でした。
ただ、ヒロインを好きになれるかは、結構個人差がありそうです。

■シナリオ ・・・7点
今作は大きく3章に分かれており、それぞれで主役が変わります。
ただ、それぞれの主役は全てのストーリーに登場し、皆で一つの世界を築き上げる。
群像劇スキーな私には嬉しい構成でした。

プロローグは優子・夕が主役。
efの案内役である二人が再会するところから始まり、第1章、みやこ・紘への物語へ。
第1章が終わると、1章にもかなりの頻度で登場した紘のいとこ・景と紘の友人・京介の物語へ。
第2章になると紘の出番はほとんどありませんが、みやこはちょこちょこ出てきます。
基本は上記の流れとなるので、1本道シナリオといえるのかも。
選択肢によってバッドエンドにも到達しますが、1章で紘がみやことくっつかない限り、2話には進めません

「希望」「幸せ」「青春」がef のテーマのように宣伝されていますが、実際にはかなり人間臭いお話でした
特に第1話は、ギャルゲーでは滅多に見られない女のドロドロとした戦いが…(汗
この辺、絶対人を選ぶと思うんですよ・・・「ef 駄目!」と思うなら第1章だろうなと。
爽やかな青春ストーリーとか、感動ストーリーを期待するとちょっと辛いと思います
でも、主役二人が、進路の検討から自分の居場所について深く考えるところとかは若者らしくて良かったです。
というか、プレイ時の私が結構そういうことを思ってたので共感しました(^^:

第2章はドロドロ感はなく、青春ストーリーと言えるかな。
景が挫折から立ち直っていく姿を描く成長ストーリーでもある。

私は、ドロドロした第1話の方が生々しくて好きです(爆) (みやこのキャラが好きかと言うことは別にして)
みやこと紘のくっつき方がちょっと不満(というか、それでいいのかと思う感じ)だったりはしますが。
第1話の印象が強くて、2章はちょっと物足りなくさえ感じてしまいました。

■絵 ・・・8点
原画は七尾奈留氏と2C=がろあ氏。
えーと、私は七尾氏の絵はあまり好きじゃないのですが(爆)可愛いと思うCGはやっぱりありましたよ。
塗りが丁寧で綺麗なCGでした。
ただ、ほぼ全てのCGの照度がかなり強く、絵が消えかけている部分が多々あり。
ef という作品の象徴となっているのでケチを付けづらい部分ではあるんですが、
もうちょっと光を弱めてもいいんじゃないかなぁと思いながら見ていました。
また、他社作品で背景を担当することもあるminoriということで、背景はとても綺麗でした。(パースがおかしいものもあったけど)
次のシステムの項で書きますが、ギャルゲーの常識を無視した「ほとんど立ち絵のないゲーム」を成り立たせたのは
背景CGの多さ
だと言えるのでは。

イベントCGは、鑑賞ページは背景のみのCGも普通に一緒に並ぶので数えにくくて困ったのですが、
独断的なルールでカウントした結果…差分抜いて297枚、HCG率7%。イベント数は4。
→独断的なルールとは:明らかに背景メインのものはノーカウント。ちょっと人物がはいってるくらいのもノーカウント。
  ただし、背景の中に小さく人がいることで大切なシーンを描いていると判断されるものはカウント。
 …よくわかりませんね;;
  私も数えながらよくわからなくなってました(ぉ
  とりあえず、結構な枚数があることは確か! ただ、差分チェックがし辛い鑑賞モードだったので、もうちょっと少なくしてもいいかも?

■システム ・・・8点
※一部の環境下で、動作に不具合が発生します(私は発生しちゃいました/涙)。
  OHPのサポートページでパッチファイルをDLしましょう。

シナリオを進めるシステムは選択式ADVですが、演出がとても凝っていました。
上の「絵」の項でちらっと述べましたが、ef で驚くことは、とにかく立ち絵が少ないこと。
普通のギャルゲーなら立ちキャラの表情・動きの切り替えで表現するところでもイベントCGを表示、もしくは背景の中に
キャラを描いて表現することで、極めて映画的な演出をしています。
そして、立ち絵だけでなくイベントCGも目パチ・口パクをする。
LOVERS以来の衝撃でした!<LOVERSは背景も動いてたけど

セーブ数90。オートセーブは枠が10ありますが、実際には1枠しか使われません。。。何のための10枠;
(2011/05 訂正)→オート1枠、クイック9枠でした。失礼しました。
表示はセーブ日付・時刻のみ、コメント記入は可能。サムネイル付き。結構判り辛い部類。
メイン画面にはアイコンはゼロで、一度右クリックでメニューを表示させるか、もしくはファンクションキーでワンタッチ操作。
キーボード派な私には後者が嬉しかったです。丁寧なヘルプページがファンクションキーで上がるのもGood。
バックログの表示も矢印キーでできたので、操作性は良かったです。
バックログといえば、文字のログが読めるだけでなく背景やCGまで見直せるのはすごいし便利でした。
ログの音声も自動再生するしなー(←これは、設定でON/OFF設定可能)

非常に困ったのは、スキップが上手く動作しなかったこと。
しかし後ほど確認してみたら…できる!何故にっ(涙)  全クリ後はちゃんと認識するとか!? そんなぁ。
とりあえず、不安定さが気になったのでここはマイナス評価。

CVさんは…結構有名どころを揃えていると思われます。
景役の方が、滑舌が悪いというか鼻声なのが気になったけど(ぉ
個人的には、耳に障るお声の方もおらず快適でした
なお、男性含めフルボイスですが、主役の声はOFFになるので男の喘ぎは入りませんw

■音楽 ・・・7点
主題歌は『悠久の翼』。歌うのは原田ひとみさん。
アニメの主題歌にありそうなお声(否アニメ声)ではあるのですが、曲に迫力があって好きです。
主題歌が流れるデモ(兼OP)ムービーは、ドラマチックな感じで良いです♪
BGMはピアノ曲が多め。シンセサイザー音の明るい曲もありますが、全体的には品のいいBGMが揃っていた印象。
作品の雰囲気に合っていて良かった。曲数は28+主題歌1。

■総評 ・・・7.5点
キャラにクセがあるとはいえ、シナリオは面白かったし演出は凝っているしで、良作だと思います。
シナリオの面白さは、わくわくでもドキドキでも感動でもないけど、共感しやすいというか。
二部作の第一部ということで、まだ謎は多いしこの先も気になります。
第二部、ef - the latter tale.を待ちましょう〜。

■お気に入りキャラ:優子
             みやこは、人間臭すぎた。
             (そして、「私は可愛いし頭いいし」と自分で言うタイプは、いくらそれが真実でも苦手/爆)
             景は、ビジュアルが好みでない。(ぇ
             ・・・消去法?
             いえ、それも一理ありますが(爆)、優子の不思議な感じと、それなのに言うことはビシッと言うところが良かったです。
             ビジュアルも一番好き。
             第二部での彼女にも期待♪ 夕とのエピソード、ちゃんと描いてもらえるよ…ね?

2007.1.15

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