カルタグラ 〜ツキ狂イノ病〜
Innocent Grey

◇DATA◇
発売:2005年4月28日
DVD-ROM1枚  フルボイス
ジャンル:和風サイコミステリィ
原画:杉菜水姫
シナリオ:飯田和彦

原画家・杉菜水姫氏が立ち上げたブランド、Innocent Greyの処女作。
氏が創りたいものを形にしたという、エロゲには珍しい雰囲気の作品ですが
果たしてその出来は…?

――それは、妄執と狂気に至る愛。

舞台は、終戦から六年が過ぎた日本。
かつて警視庁に籍を置いていた主人公・高城秋五の元に、刑事時代の上司・有島から依頼が来る。
良家息女の失踪事件を担当してほしいというのだ。
失踪した少女の名前は上月由良。秋五のかつての恋人だった。

その頃、東京・上野では奇怪な事件が起こっていた。
『上野連続バラバラ殺人事件』。
既に犠牲になった数人の女性は皆、四肢を切断され下腹部を食い千切られた状態で発見されているという、凄惨な事件。
有島は今、この事件を担当しているのだった。

上月由良捜索の依頼について詳細を聞くため、厨子にある上月家に向かった秋五。
そこで彼が出会ったのは、由良と同じ顔をもつ少女…由良の双子の妹、和菜。
和菜は、秋五に「どうか姉を見つけ出してほしい」と懇願する。

しかし父である上月慶一郎は、和菜に聞こえぬように秋五に告げた。
「実は、由良はもう死んでいるんですよ…」

一体、由良は今どこにいるのか。本当に死んでしまったのか?
連続バラバラ殺人事件の犯人は誰か。そして、標的を無残な姿にする犯人の目的とは?
全く関係ないかのように思われるこの二つの事件を繋ぐ点とは?

血塗られた惨劇の幕が今、上がる。

総評:7.5

新規ブランドに手を出すなんて珍しい!と我ながら思いました。
今まで、ある程度確実な路線を進んできたので。
でも、このカルタグラは雑誌の紹介を見て妙に興味をそそられてしまったのです。
この原画、塗り、ゲームの雰囲気、設定に。
体験版で一層本編が気になり、ついに購入に踏み切りました。

■シナリオ ・・・6点
シナリオはちょっと期待ハズレだったかも。
基本はミステリーなので、二つの事件と、それに関わる人々が描かれていきます。
推理物であるべきゲームなのではと思うのですが、意外と推理の要素はあまりありません
主人公は事件に遭遇し、驚き、犯人は誰だっ!と思いはするのですが
ズバリ、解決担当は妹の七七です。主人公はヒントもらってるだけ(^^;
そんな感じなので、読んでるこちらにも特に解決のためのヒントは与えられず、ただお話(日付)が進みます。
終盤になって突然七七が登場し、彼女しか知らなかった事実を明らかにして…主人公が真相に気付くという。
これはちょっと物足りないですよね。

では、ゲームで一番気になる「犯人は誰か」ということについて少々。
詳しく書くとネタバレになるので書けませんが
真犯人は、とても意外な人物です。それまで、犯人らしき言動をちらりとも見せていない人
「意外な人が犯人だった!」というドッキリはいいんですけど、これでは意外すぎ。
推理物は「あ、この人のこの動き、怪しい!犯人なんじゃないの??」と中盤で予想が立つからこそ
面白いんじゃないかなと思うので、カルタグラの犯人設定はイケてないと思いました。
犯人なら犯人らしく、もうちょっとでも尻尾を出しとけよ、と(笑) フィクションなんだからさぁ。

あ、実際このゲーム内で「犯人」となるキャラは複数いますので、全員が↑こんなんではないですよ。
予想できそうな犯人もいないことはないので、是非ご自分でも推理してみてください。

なんだかダメポイントだけ書いちゃったのでいいとこも書いておこう。
最終的な犯人の設定がイマイチとはいえ、シナリオはテンポよくなんらかの事件が起こっていくので
読んでいて苦にはなりません。むしろ、続きが気になるシナリオですね。

そして、何かとグロさを強調されてるカルタグラですが
各ヒロインの描写は良い感じ。皆、それぞれの魅力があります。かわいかったりかっこよかったり。
読んでて「うわー 可愛いなぁー。きゅーん。(←笑)」と思うシナリオは私にしては珍しいかも。
ヒロインの良さが伝わってくるからこそ、ヒロインが犠牲になった時の辛さは倍増してます(涙)

グロさの程度が気になる人も多いかなと思うので(実際私も、すごく心配だった)書いておくと、
体験版やって、耐えられれば大丈夫だと思います。体験版のが一番生々しくて痛いかな。
もちろんグロい描写は他にも複数ありますので、もともとこういうの苦手な方はダメだと思います。
ちなみに私が一番ビクーッ!としたのは@楼子ルート(^^;
楼子自身じゃなくて、あの人とあの人がぁっ。不意打ちはダメだよー!(T△T

あと、TRUEを見ない限り事件は解決しません
TRUE以外は事件を途中放棄して終わってる感アリ。
その代わり、謎が全て解けるTRUEは、終盤面白かったです。

エチはメインの各キャラ複数回あり。
ほぼ和姦です。主人公モテモテ。というか節操なし(ぉ
誰かのルートに入っても別のキャラとのイベント発生したりね。もっと我慢しろよ!
シーンは割と長めで、CGもたくさん用意されてるので良かったと思います。

■絵 ・・・9点
すごく好みでしたー!
こういうアナログ感があって彩度低めなのも好きなのです。
エロゲではなかなか見かけないから、余計惹かれたかも。
デッサンも整ってるし、雰囲気のあるCGばかりで満足v
初音の某1枚だけ、「胴長くない?」と思ったのはありましたが、基本的にリアルというか
肉感を感じる絵、塗りで良かったです。
表情や角度によりちょっと「?」と思うのがあったので9点ですが満足のグラフィックでした。
気になるとすれば乳首の描き方かなぁ…あのくっきり入った線に違和感を感じました。

立ちグラは顔の表情だけでなくポーズもころころ変わるし、
主人公に近づいた時は立ちグラも大きくなったりして良かったです。

イベントCGは差分抜いて200枚、HCG率30%。イベント数は15。
「CG300枚以上!」と宣伝され、実際CG鑑賞欄にも総数323と描かれてますがこれは差分含めた枚数です。
おまけ:グロCG率7%。意外と少なめですね(驚)

■システム ・・・7点
オーソドックスな選択式ADV。
セーブ数60(うちクイックセーブ1)。
ゲーム内日付、セーブ日付・時刻記録、サムネイル付き、コメント入力可。使いやすいです。
ただ、セーブファイルは一つ2MBあります。でか!
メッセージボックスにロードボタンがないのが不便に感じました。

所々で入るカットインによる表現は雰囲気プラスでいい感じ。
カットインCGには2画面以上の大きなものが多いですが、鑑賞モードではマウスドラッグでスクロールしつつ
自分の好きなトコで止めてじっくり見れるので便利です。

CVさんは皆さんお上手でした。
冬史役の方はエチは初めてだったそうですが、そんなこと感じさせない演技。
由良の声がK島H子さんに似てて気になった(爆
まぁ、他人の空似でしょうが…。
そう言うと、冬史の声はS海さんに似てるし初音はたまーにT村さんに聞こえるし。
…ま、そう聞こえちゃうほどレベルが高かったってことですよ。
男性もフルボイスで、皆いい味出してます(一部、主人公も喋ります)

声といえば、システムメニューの音量設定は是非テストボイスを聞くように!
全キャラ参加によるしりとりとなっております。
こういう細部に力が入ってるのはなんだか嬉しいですね♪

でも、最後に言わせてください。
誤 字 多 す ぎ 。
そのせいで雰囲気ぶち壊しになっちゃうので気をつけて頂きたい。
とりあえず、七七は秋五のお兄さんじゃないですからね(笑) (証拠画像)←誤字っていうか誤表記。

■音楽 ・・・8点
音楽担当はLittle Wing。
主題歌が!『恋獄』がいいのですよ!!
おかげでデモを何回見たことか。こっそり着メロに落としてみたりしたしね(爆)←設定はしてないけど!
ゲーム中BGMも雰囲気に合ってて良かったです。全体的に静かで、落ち着いた雰囲気。そしてどこかノスタルジック。
総曲数は23
でもやっぱり『恋獄』とそのピアノver.がお気に入りです。

■総評 ・・・7.5点
買ったことに後悔はありませんが「はー良かった!」とは思わなかったというのが正直なところ。
全ては犯人設定が原因な気もする…。
推理物っぽい、事件解決の時の爽快感を期待してしまってた。
でも、ゲームの雰囲気は良かったのでこの点数で。
グロはあんまり好きじゃないけど、それをカバーできる魅力がありました。
絵と、ヒロイン描写と、衝撃と。

<以下、伊吹判断>
このゲームに向いてる人:和風が好き。ミステリーが好き。シリアスが好き。グロは大丈夫。
このゲームに不向きな人:とにかくグロはダメ。血が苦手。妹萌えしたい人。
               気に入ったヒロインとハッピーエンドになれないと腹が立つ。
               シスターは清楚が一番だと思う人。

ブランド第一作としては、十分合格点だったと思います。
発売前から各所で注目されてたのは、新規ブランドとしては成功だっただろうし。

■お気に入りキャラ:
            迷わず凛ですよ!もー可愛いー!性格、容姿、着物の色(笑)、全てが好みでした(爆)
            凛には幸せになって欲しかった…(ほろり)
            次点は冬史かなー。クールビューティー。いざという時優しいトコも素敵。

 

Copyright Innocent Grey/gungnir All Rights Reserved.

 

BACK