LOST CHILD
たまソフト

◇DATA◇
発売:2006年3月24日

DVD-ROM 1枚 フルボイス
ジャンル:変身ヒーローAVG

原画:長浜めぐみ・凪良
原作:霊岳雄太
シナリオ:枯草純

―ヒーローになりたかった人達へ

7年前の「大災害」以降、雨の降り止まない地方都市・南甲。
その町で普通の学生生活を送っていた青年・時任将路から、ある日突然、日常が奪われた。
異形の怪物―マガツカミに襲われて瀕死の危機に直面していた将路が、謎の少女に救われてから。
少女から生を分け与えられたその日、二人はある契約を結んだ。

少女の名は、藍。
非人間体のレイリアである藍と将路は、融合してアーミットという戦闘形態に変貌する力を得た。
そして、レイリアが生きるためにはエーテルという物質が必要で、それはマガツカミから奪うことができる。
二人は戦闘能力を高めるために、そして生きるために毎夜戦いを求めた。
いつしか、二人は大きな戦いの渦の中に飲み込まれていく。

将路と藍の他にも数組が存在する、契約者とレイリアの関係。
そもそも、レイリアとは一体何なのか?なぜそのようなものが生まれたのか?
契約者&レイリアの中には、巨大企業「クサナギ」の配下に属するものもいるらしいが…

ヒーローになりたかった全ての人に捧ぐ、たまソフト渾身の変身ヒーローアドベンチャーゲーム。

総評:8

発売予定日の延期を重ね、オルタと並んで変に有名になってしまった作品。
奇しくも、発売日決定の発表はオルタとほぼ同時期で、発売日自体も1ヶ月だけの差でした。

待たされると、人は期待してしまうもの。
そして、私もその一人。事前情報はとても魅力的でしたしね!
結果としては、ちょっともったいない出来という感じでした。

■シナリオ ・・・7点
「変身ヒーローアドベンチャー」と銘打たれているだけあって、エロゲらしからぬシナリオです。
シリアスで、コメディ要素は皆無
選択肢がいくつか存在しますが、シナリオは1本道となっています
1つのシナリオ上で数組の男女を描く群像劇スタイル。
群像劇スキーな私としてはなかなか良かった。
契約者とレイリアの関係は各カップルでそれぞれ違って、どれも最初はいびつな感じですが
シナリオが流れる中でお互いを理解しあっていく様子は良い。
あと、家族愛!
泣かされました(爆)

しかしですねぇ、ちょっと理解しづらい部分があったり、
「で、あれって何だったの?」と思うもの(忍がエセリアル界に取り込まれた理由、詠美、柘、陽子の存在意義 等)が残ったまま終わったのでやや残念。
そして、1本道で長かった(プレイ時間約20時間/バトル込み)割にはあんまり内容がなかった気がするのです。

もっと複線的な内容が語られたら面白かったかなと思います。
各カップルの契約理由・・・特に小崎&恠は描いて欲しかった。颱斗&聖、嵩&惠はいいけど。文弥&霧子はもっと詳しく!

もうちょっと肉付けしたらもっと面白くなった気がするシナリオで、もったいないなーと思ってしまいました。

肉付けという点では、話を進めるごとに少しずつ読めるようになる「サブエピソード」はなかなか良かったです。
本編では見れないキャラの側面を知ることが出来ますので。

■絵 ・・・9点
キャラクターは長浜めぐみ氏が担当、アーミット&クリーチャーを凪良氏が担当されています。
長浜氏の絵は、エロゲっぽくはないけど綺麗で好きな絵でした。
普通のアニメで見かけそうな絵柄ですよね。塗り方もセル風だし。
男女共に魅力的に描かれていて良かったです。
(余談:男性キャラの肉付き具合が程よく締まってて好みでしたw
     エロゲの男性(主役)って、変にマッチョだったり色黒だったりしてイヤなの多いんだもの;)
アーミットはそれほどデザインに問題は感じなかったんですが、クリーチャーと、あとクサナギの最終兵器のデザイン(白いアーミット?と草薙変異体)はどうにかならんかなーという感じでした。素人なのに偉そうに言って申し訳ありませんが。

背景は背景専門の業者さんに依頼しているようで、とても綺麗です。
ところでロスチャは画面サイズが今時珍しい640*480で、CG(特に立ち絵)が小さくしか見えないのは残念でした!

イベントCGは差分抜いて170枚、HCG率17%。イベント数は12
CGは、雰囲気を出すためなのかちょっとぼやけているというか煙った感じがあります。
これは賛否両論かな?私はちょっと「否」寄り。
エチシーンは基本的に1ヒロイン1回で、尺はそこそこですが、内容はエロ分薄め。
(ほとんどが‘初めて’なので、初々しいというか…まぁ普通のエチィです)

■システム ・・・7点
まずは。
必ず、OHPにて配布しているパッチを使用してください
パッチをあてないと、商品としてどうだろうという仕様なので(^^;
各種設定ができなかったり、回想モードがなかったり、メッセージボックスが見難かったりします。
パッチはメインのexeの置き換え(+ファイルの追加)を行うものなので、初版のexeを取っておいて見比べるのはなかなか楽しいです(爆)

基本はオーソドックスな選択式ADV。まぁ、1本道なんですけど。
全10話構成となっており、毎回同じOPとED(スタッフロール)が流れます。しつこいです。(見ても2話まででしたね…以降はスキップしてた)

ロスチャで特筆すべきはバトルパート。
3Dで描かれたアーミットを操作し、マガツカミやアーミットと戦います。
このバトルパート、売りの部分なのですがちょっといまいちでした
まず、操作方法がわからない。最初、全然わけわかんなくて泣きそうでした(^^;
なんとか「ここでカーソルを止めるんだ」というのはわかったけど、未だにアクションボタンの組み合わせでコンボを作る方法がわかってません(ぇ
ちょこちょこコンボは出せましたけど、偶然出た感じ。
そんなわけで、自分からの必殺技は出しづらいです。
一方、敵の必殺技は・・・避けづらいのです。
カーソル止めるべき位置がかなり前の方で間に合わなかったり、止めるべき範囲が狭すぎて無理だったり。
せめて、自分の必殺技をもっと快適に出せたらもっと爽快感を得られたのではないかなぁと思います。
バトル回数は各話2回程度なので、それほどめんどさを感じませんでした。
・・・だったのですが!
第9話〜第10話の連戦は悪質としか言えません。もういいよ!しつこいよ!めんどいんだよ〜〜〜!
パッチをあてることでバトルの難易度を5段階設定できるので、めんどくさくなってきたら難易度を下げることをオススメ。
9,10話だと敵も結構強くて(というより、こちら側のエーテル量がかなり少なく設定されるバトルがキツかった)、
NORMALで頑張ってるとなかなか先に進めませんでしたから。

オートモード、スキップ、バックログでの音声再生等、基本的なシステムは完備。
ただ、マウス特化しておりキーボードでは何も操作できません(マウスはスクロールボタンが使えない)。
プレイ画面にはボタンはゼロで、必ず右クリックでメニューを呼び出す必要があります。
そこからの階層も結構深いのでやや使いづらし。
バックログはロードの度にクリアされることなく、いつでもゲームの最初から全部読めます。
それが便利な時と不要な時とありましたが、私は便利だと思う時の方が多かったです。

セーブ数は標準50と、クイックセーブ10、オートセーブが10。
セーブ日付・時刻記録、話数とサブタイトル表示、サムネイル付き。問題なしですね。
オートセーブは、選択肢登場時とバトル開始時に自動で行われます。
うっかりバトルで負けてしまっても(連戦時は手動でセーブできないし)、このおかげで安心でした。まる○。

ところで、声優さんがものすごい豪華です。
地上波アニメでもこれだけ一同に集めるのは大変だろう!という有名どころ揃い。
アニメやゲームに詳しくなくても「あー、これって○○の声してる人やんね」「聞いたことある」と思う声優さんが多いんじゃないかな。
管理人の思い入れが深い作品に関わられた方ばかりだったので、さらに感激度アップ。
そんなわけで、演技は無問題。

■音楽 ・・・8点
主題歌は『魂の慟哭』。2006年6月現在、OHPで流れる音楽です(OHPのはRemix版ですが)。
私は大好きな1曲。ムービーとも合ってるので良いです♪
そして歌われてるMWというユニット、実はカルタグラの主題歌を歌われた霜月はるかさんが参加されているのですな!
前作のkalaさんといい、たまソフトは音楽で私のツボを突いてきます(笑)
その他にボーカル曲は3曲(挿入歌×2、ED曲×1)。すべて歌い手はMW。バラードで聴かせてくれます。
BGMは、アングラ的な雰囲気を醸し出すものが多いですが世界観に合ってて良し。
渋くかっこいめの曲が多かったです。
しかし音楽鑑賞モードがないので具体的な曲数や曲名がわかりません。うーん残念。

■総評 ・・・8点
基本はとてもレベルの高い作品です。
エロやノリでシナリオをごまかす必要がないし、絵は綺麗、音楽も良い。
なので、シナリオがもうちょっと・・・!という惜しさをどうしても感じてしまいます
オルタと路線・発売時期が似通ったこと、しかし1ヶ月遅れでの発売だったことはハズレだったかもしれない。
シナリオや演出はオルタが凄すぎたのでね…ロスチャがもう少し早く発売されていれば、もっと巷の評価も上がったと思います
自分の好みでヒロインを選びたい人、1本道が嫌な人には、駄作でしかないかもしれないけど。
私は好きな作品でした。群像劇スキー(笑)

■お気に入りキャラ:
             主人公、将路のレイリア。完全にロリ体型ですがクールビューティー系です。
             最初は無表情だったのが、家庭や学校生活を送る中で少しずつ感情を持っていく様子が良かった。
             将路に惹かれていくのもよかったなぁと。可愛いです。
             (対して、将路は結構女に対して適当感があるのでちょっとイヤ/苦笑)

             でも、他のカップルも皆それぞれ魅力的でした。甲乙付け難し。
             普段の雰囲気は颱斗&聖が微笑ましいし、わかりあう過程は小崎&恠の描写がいいかなー。

2006.06.18

BACK